栂池は北アルプス白馬岳の東北東に位置する高層湿原地帯である。栂池自然園では季節折々、様々な植物を見ることができる。

また、遊歩道や展望台から見える白馬三山（白馬、杓子、白馬鑓）の雄大な姿も素敵だ。

栂池には、僕の学生時代は車かバスで入ることができたが、ロープウェイができた10数年ほど前からは栂池高原からゴンドラリフトとロープウェイを乗り継いで入る形に制限されている。

自然環境保護の観点から良いことだと思う。

栂池から白馬岳へ登るルートは、大雪渓ルートと並んで人気の登山コースである。

ダイナミックな大雪渓とは異なり、落ち着いた雰囲気がある。

途中にある天狗原や白馬大池の開放感も魅力の一端だろう。

僕もこのルートがお気に入りで、若いころは何回も登った。

でも、その頃は栂池自然園にはそれほど興味がなく、入り口付近を見る程度だった。

山に登ることが第一目的だったからだ。今にすればもったいないことをしていたものだと思う。

去年、今年と合計5回栂池を訪れた。訪れるたびにもっと早く来ておけばよかったと思った。

6月のミズバショウの大群落から始まり、夏にかけてシラネアオイ、チングルマ、ニッコウキスゲなどを見ることができる。

9月には湿原の草紅葉が始まり、10月初旬には山肌がダケカンバの紅葉で覆われる。

５ヵ月ほどの中に、春夏秋が凝縮されている。

そのすべてを撮影することは到底できないが、栂池の一端だけでもご紹介したいと考え、このページを作った。

まだまだ、あの花の写真がないとか、雪景色も撮ってみたいとか不満はあるが、それは来年以降の宿題と考えている。